サンデー実装おめでとう!
「サンデー」とは、Ver.2.7より実装予定の限定キャラクターである。
#崩壊スターレイル 天外衛星通信 | サンデー
— 崩壊:スターレイル (@houkaistarrail) 2024年10月8日
CV:#大塚剛央
「楽園を築く——それはいつか誰かが成し遂げなければならないこと。
その誓いは太陽のようなもので、この身は触れる前に溶けて空から落ちてしまうかもしれませんが…
耐えなければならない苦難もあるのです」… pic.twitter.com/Lbachpew8o
多くの開拓者たちが実装を待ち望んでいたため、彼の実装予告ツイートは大きな反響を呼んだ。
また、調和キャラということで性能面においても大きな期待がされているキャラである。
花火の上位互換?
その後の2024年11月27日、公式より彼のモチーフ光円錐の性能が公開された。
光円錐プレビュー | Ver.2.7「八日目の旅立ち」第一弾
— 崩壊:スターレイル (@houkaistarrail) 2024年11月27日
開拓者の皆様、一緒にVer.2.7「八日目の旅立ち」の光円錐プレビュー第一弾を確認しましょう!
▼詳細https://t.co/zJRJeh7SRV#崩壊スターレイル #スターレイル pic.twitter.com/Z9LI9oMLM2
与ダメバフを最大45%も配りながらSPも回復できるという凄まじいぶっ壊れ性能に、多くの開拓者が驚いたことだろう。また、装備すると初動戦闘スキルで確定必殺が可能ということで、サンデーを強く使いたい人にとっては見逃せないものとなっている。
そんなつよつよモチーフ光円錐がお披露目されて間もなく、X(旧Twitter)にこんなワードがトレンド入りしているのを見た。
ふむふむ。どうやらXで積極的に素晴らしい発信をしている開拓者たち曰く、サンデーの性能が同じ限定調和キャラクター「花火」の上位互換にあたるというらしい。
はて、これは果たして真実なのだろうか?
筆者はまだ 『崩壊:スターレイル』をプレイし始めてまだ4ヶ月ほどしか経っていないトーシロ開拓者であるため、偉大なる先輩開拓者たちの先見の明ある御言葉に理解が及ばなかった。そこで今回は、サンデーが花火の上位互換であることを自力の考察で証明し、これを先輩開拓者たちに並び立つための経験値とする。
花火とサンデーのステータス定義
- 両者はそれぞれのモチーフ光円錐を装備する。
- 花火の速度は160、サンデーの速度は134である。
- 上記以外の有意なステータス差はないものとする。
SP収支はサンデーの方が良い!
花火にしかない強みといえば、優秀なSP供給能力と答える開拓者が多いだろう。しかし先輩開拓者らのポスト(旧ツイート)によると、下記のようなロジカルでクレバーな算数によって、花火よりも餅ありサンデーの方がSP収支が良いと言えるらしい。
証明
花火とサンデーはどちらも3Tで確定必殺が可能である。ここでは被弾等によるイレギュラーなEP回復はないものとして、両者のスキルサイクルにおけるSP収支を計算してみよう!
【前提条件】
- 両者ともに、初期EPは0とする。
- 両者ともに、毎ターン戦闘スキルを発動しEPが貯まり次第必殺を打つ。
- サンデーの必殺バフはアタッカーに対して既に付与されているものとする。(戦闘スキルのSPコストを還元するために必要)
花火の場合
戦闘スキル3回でSP-3、必殺でSP+4なので
-3 + 4 = 1 1 / 3T ≒ 0.33 / 1T
よって、SP収支は0.33 / 1T
サンデーの場合
戦闘スキル3回でSP消費は0、戦闘スキル or 必殺を2回発動するたびにSP+1なので
0 * 3 + ({ 3 + 1 } / 2 ) = 2 2 / 3T ≒ 0.66 / 1T
よって、SP収支は0.66 / 1T
以上より、サンデーの方が花火よりもSP収支が優れている! よってサンデーは花火の上位互換!! Q.E.D.!!!
俺とお前では足の速さが違うのさ…
さっきの証明の問題点は、速度160の花火の3Tと速度134のサンデーの3Tを同列に比較してしまったことである。当たり前だが、同じ3Tでも速度が違えば経過ラウンド数にも違いが生まれる。つまり、速度が違う2キャラのSP収支を比較するには、ターン数ではなくラウンド数を基準にして考えなければならない。
先見の明ある先輩開拓者らがこんな初歩的な間違いをするなんて天地がひっくり返ってもあり得ないことだ。もしこんな出鱈目を吹いて回る開拓者が存在するとしたら、それは恐らく中間テストで重要な前提条件をうっかり読み飛ばしてしまう中学生か、或いはサンデーを速度160以上の高速型で運用しようと考えている玄人開拓者のどちらかだろう。きっと後者だと信じたい。
経過ラウンド数でSP収支を比較する。
証明
以下の表を用いて、花火とサンデーのSP収支を明らかにする。
【前提条件】
- 両者ともに、初期EPは0とする。
- 両者ともに、毎ターン戦闘スキルを発動しEPが貯まり次第必殺を打つ。
- サンデーの必殺バフはアタッカーに対して既に付与されているものとする。(戦闘スキルのSPコストを還元するために必要)
- 経過ラウンド数によるSP収支のムラを無くすため、花火の戦闘スキルの消費SPを0とし、必殺によるSP回復を1とする。
- 経過ラウンド数によるSP収支のムラを無くすため、ラウンド終了時にEPが0より大きい場合は、必殺によるSP回復分を現在のEP蓄積割合で乗算したものを加算する。なお、必殺発動によるEP蓄積は考慮しない。
現在のラウンド数を"R"、行動回数を"A"とする。また、花火の行動回数を"hA"、サンデーの行動回数を"sA"とし、両者のSP収支の差を経過ラウンド数ごとにを求める。
前回の証明より、花火のSP収支は0.33hA、サンデーのSP収支は0.66sAで表される。(単位はSP)
よって、両者のSP収支の差を求める公式は
0.66sA - 0.33hA = 0.33( 2sA - hA ) = "サンデーから見た花火とのSP収支の差"
また、この公式は hA = sA のとき
0.33( 2sA - hA ) = 0.33( 2sA - sA ) = 0.33sA・・・①
となる。
また、hA = sA + n ( n は整数)のとき
0.33( 2sA - hA ) = 0.33( 2sA - { sA + n } ) = 0.33( sA - n )・・・②
となる。
R = 1 のとき
与えられた表より hA = sA = 2
①の公式に代入して
0.33 * 2 = 0.66
よって、サンデーから見た花火とのSP収支の差は 0.66 SP
2 ≦ R ≦ 5 のとき
与えられた表より hA = sA + 1 が常に成立することが分かる。
②の公式に n = 1 を代入すると
0.33( sA - 1 )
R = 2 のとき、sA = 3 なので、サンデーから見た花火とのSP収支の差は 0.66 SP
同様にして R = 3 のとき、収支の差は 1 SP。R = 4 で 1.33 SP。R = 5 で 1.66 SPである。
(裏庭片面攻略の報酬全回収ラインが5Rなので、6R以降はいいや…)
以上より、サンデーの方が花火よりもSP収支が優れている! よってサンデーは花火の上位互換!! Q.E.D.!!!
算数の回答としては満点!
もしこれが算数の問題であれば花丸をあげるべき回答かもしれない。しかしこれは算数ではなく、『崩壊:スターレイル』である。実際、キャラ単体のSP収支の比較であれば、サンデーが花火より優れていることはこんな面倒な計算をしてもしなくても分かる話だ。しかしこれだけを理由に「サンデーの方が花火よりもSP収支が優れている」なんて言えてしまうのは、スタレを始めて間もない初心者か、或いは原始博士に洗脳されかけのバナーネモンキーくらいだろう。
なぜなら今までの計算は、アタッカーのSP消費を全く考慮していないからだ。そもそも『崩壊:スターレイル』というゲームにおいて、なぜSP収支がここまで重要視されるのかといえば、SPがパーティ全体で共有されている限られたリソースだからである。つまりSP収支というものは本来パーティ単位で考えるべき問題であり、キャラ単体だけを見て語るべきではない。
花火(速度160以上の高速型)の場合、アタッカーの行動回数は花火の行動回数に一致する。しかしサンデー(速度134の低速型)の場合、アタッカーの行動回数はサンデーの行動回数の2倍となるため、その分パーティ全体のSP消費量は当然大きくなるのだ。次はこれを考慮しながらSP収支の計算をする。
アタッカーのSP消費を考慮したSP収支を比較する。
前提条件は前回と同じなので割愛する。
アタッカーのSP消費を考慮して公式を以下のように再構築する。アタッカーのSP収支は花火の場合-hA、サンデーの場合-2sAで表される。(単位はSP)
よって、両者のSP収支の差を求める公式は
( 0.66sA - 2sA ) - ( 0.33hA - hA ) = -1.33sA + 0.66hA = 0.66( -2sA + hA ) = "サンデーから見た花火とのSP収支の差"
また、この公式は hA = sA のとき
0.66( -2sA + hA ) = 0.66( -2sA + sA ) = -0.66sA・・・③
となる。
また、hA = sA + n ( n は整数)のとき
0.66( -2sA + hA ) = 0.66( -2sA + { sA + n }) = 0.66( -sA + n )・・・④
となる。
R = 1 のとき
与えられた表より hA = sA = 2
③の公式に代入して
-0.66 * 2 = -1.33
よって、サンデーから見た花火とのSP収支の差は -1.33 SP
2 ≦ R ≦ 5 のとき
与えられた表より hA = sA + 1 が常に成立することが分かる。
④の公式に n = 1 を代入すると
0.66( -sA + 1 )
R = 2 のとき、sA = 3 なので、サンデーから見た花火とのSP収支の差は -1.33 SP
同様にして R = 3 のとき、収支の差は -2SP。R = 4 で -2.66 SP。R = 5 で -3.33 SPである。
以上より、サンデーが花火にSP収支で敵うわけなし! よってサンデーは花火の上位互換ではない!! Q.E.D.!!!
余談
当たり前だけど、アタッカーが青雀とか飲月みたいなSPドカ食い系だとSP収支の差はもっと広がる。あとサンデーは初回の必殺発動の前に戦闘スキルを使う必要があるから本当はSP収支-1からスタートする。ちなみに花火様は初期SP+3の秘技があるので、戦闘開始直後から花火とサンデーにはSP4つ分の差がある。仮にアタッカーの消費SPを考慮しなかったとしても、サンデーがSP収支で花火に追いつくには10R以上かかる。何R目に追いつくかは計算してないので、もし知ってる人がいたら教えてね。(10R以上も続くことないからどうでもいいけど)
バフの比較
面倒なのでしません。というか今回自分で実際にやってみて思ったけど(SP収支に限らず)キャラ単体で性能比較すんのって本当にセンスないよなぁと。結果的にパーティ全体でバランス良くバフを撒くことが1番大事なんだから単純な数値の比較でいちいち優劣つけても仕方がないだろ。……まぁ一応簡単にまとめておくけどさ。
【前提条件】
※特に記載がない場合、その数値は単体バフの値である。
花火 | サンデー | |
---|---|---|
攻撃力 | 15%(全体) | 0% |
与ダメ | 48%(全体) | 75% |
会心率 | 10%(全体) | 20% |
会心ダメージ | 88.2%(単体) + 28%(全体) | 66% |
EP回復 | 0 | 40-48 |
デバフ解除 | 不可 | 可 |
いやマジで、この表見てどっちが強いとかいうの不毛すぎて何も言葉が出ない。
てか花火の方はアタッカーを攻撃靴にすることを考慮すべきだし、花火とサンデーじゃアタッカーの行動回数が違うんだからバフだけ見ても意味ないし、サンデーの1番の強みである召喚物再行動が無視されてるし、そもそもバフの適用範囲が全然違うし……。
まあ1個分かることがあるとすれば、サンデーは攻撃力を配れないのでロビンやフォフォといった攻撃力を大量にバフできるキャラと組むと強そうだなと思った(SP足りるかは知らん)。もしくは攻撃力をあんま使わないアタッカーと組むのもアリかも。
感想
久しぶりに算数できて楽しかったけど、もう二度と性能考察とかやりたくないかも。PT単位でモノを考えることができる開拓者を目指してこれからもスタレ頑張ろうと思った。
あとスタレに限らずだけど、バージョンが繰り上がる直前に実装されるキャラってみんな超強い。言わずもがなサンデーはVer.3以降で活躍が約束されているキャラで、これから押し寄せてくるオンパロスとFateコラボのビックウェーブを乗りこなすには必須だよなぁ。まあ俺は帰忘の流離人しか見てないけどね。尻尾がモフモフなので。
#崩壊スターレイル 天外衛星通信 | 帰忘の流離人
— 崩壊:スターレイル (@houkaistarrail) 2024年10月11日
CV:#高田憂希
「恩人様…いくら銀河が広くとも、お互いに思い合っていれば、きっとまた会えるでしょう」
八方美人な狐族の少女。外見も名前も、身分さえも奪われてしまった。… pic.twitter.com/pCgbIV8A70
ということで、性能比較記事に見せかけた星5停雲祈願用の触媒記事でした。